毎年毎年新たなスタートを切るべんじゃあファーム。(笑)
規格外ミカンのネット販売に始まり、ハーブ苗のネット販売、農地の借り受け、野菜栽培の開始、「べんじゃあさんのお庭」計画の準備とめまぐるしい月日でしたが、すべては振り出しにもどり、今年またゼロからのスタートになりました。
今年はお借りしている3反の畑があるのでゼロではないのかもしれませんが、この畑に向き合うのが4人の初期メンバーの内一番素人の私一人だけになったというのはやはり試練の再出発なのでしょう。
しかし、物は考えよう。
「どうすれば法人化できるか。」「どうすれば採算の取れる農業生産ができるのか。」というくびきを離れて自由に畑に向き合えるというのは、元々畑と向き合うことになった動機からすれば、むしろ良かったのかもしれません。なぜなら僕がやりたい自然栽培というのは「採算の取れる農業」から遠く、農業の経験者は普通まともには向き合わないものだから。
農業について考えるようになったのはベースキャンプの移転を考え始めたとき大和町の佐賀コロニー移転のニュースがあり、「この跡地に入居できたら敷地内でいろんなアクトドアアクティビティが体験できる環境をつくれる。」と夢見たことが発端でした。敷地内には畑もあるようで、「この環境なら週末農業のような土とのかかわりもアウトドアアクティビティとして提供できる。」と考えたのです。
大和町の山裾の辺りにベースキャンプを移転し、体験型アウトドアショップを作るという構想はこうして始まりました。
やがて候補地は佐賀コロニー跡地から大願寺の新堤付近の耕作放棄地に変わりましたが、ここで都市計画法や農地法の規制でベースキャンプの移転は不可能ということが判明。
やむなく農業部分を先行して作ることにしたのがべんじゃあファームです。
そもそもの志は「人と自然の架け橋となる」というベースキャンプの理念を農や食の部分に広げること。
新たなスタートはその志に立ち返ればよい。
そう思えばむしろこれまでやってきたことのほうが間違っていたのかもしれません。
土に親しみ、作物の成長を愛で、自然の恵みを味わう、その楽しみをどう伝えることができるのか、そんなライフスタイルの提案がここででき、それが耕作放棄地の再生につながれば地域の皆さんにも喜んでいただけて、そのうちベースキャンプ移転の芽も出てくるんじゃないか、今はそんなことを考えています。
3反の農地は耕作放棄されていた田んぼを何とか誰かが管理してほしいという趣旨で借り受けているものです。
本当は借り受けの時に出した営農計画に沿ってきちんと生産活動をしなければならないのですが、今となっては私(べんじゃあファーム)の第一の使命はこの3反を雑草の生い茂る耕作放棄地にしないこと。
残念ながら今年予定していたベースキャンプ社長の退任を果たせず、今年も限られた時間しか畑に出られないのでこれもなかなか困難なのですが、ご近所から苦情の出ない範囲で手を抜きながら草刈り以外の畑作業の時間を作っていこうとおもいます。
一人では手に負えないこの広い畑をきちんと管理し、さらに他の耕作放棄地の再生に繋げていくには消費者が楽しく生産にかかわる形を作ること。
出来た作物をシェアし、その作業工程の一部をシェアすることによってたくさんの人がかかわりを持つ畑ができるんじゃないかと考えています。
そのための2つ目の使命はいつの季節にも何かの作物を収穫して持って帰れるようシェアできる野菜を作ること。
う~ん!!超高難度(笑)
鶏が先か卵が先か
とりあえず行動しなければなにも始まらないのでシェアファームべんじゃあはスタートしています。
菜花は収穫期を終えてきれいな花を咲かせ、豌豆は可憐な花を咲かせながら実を実らせ始め、玉ねぎにんにくはもうそろそろ・・・
10kgのジャガイモを植え、家の温室で3種類の茄子やスナック豌豆の種を蒔き、作付け表には膨大な種類の栽培スケジュールが・・・
さてさて何割消化できるやら
この無謀なチャレンジを冷かしてみようかという方はご連絡ください。
風通しの良いファームカフェでお茶しましょう。